今回は2日に放送されました
土曜の夜のお楽しみ第3回AbemaTVトーナメント
注目の「チーム天彦vsチーム稲葉」から、中堅戦/第2局
「山崎隆之八段-斎藤慎太郎八段」の模様を振り返ります。
4手目△8五歩。
上図での持ち駒
▲山崎八段: なし
△斎藤八段: なし
斎藤八段が第1局を制して迎えた第2局。
本局の先手・山崎八段の初手は▲2六歩から。。
対します、斎藤八段も2手目に同じく飛車先を突く
△8四歩と返し、対局はスタート。。
次に両者は息を合わせて飛車先を決め
斎藤八段が山崎八段の得意を受けて立つ格好で
戦型は「相掛かり」となりました。。
9手目▲2四歩。
上図での持ち駒
▲山崎八段: なし
△斎藤八段: なし
互いに角頭を金で受け、飛車の横に銀を立てる
おなじみの同形模様の出だしで迎えた、上図の局面で
山崎八段は自らの飛車先2筋で歩を突き合わせます。。
20手目△8六歩。
上図での持ち駒
▲山崎八段: 歩
△斎藤八段: なし
以下、△同歩~▲同飛の進行で
飛車先の歩を切り、貴重な一歩を手にした山崎八段は
斎藤八段が穏かに歩を打ち込み、2筋をおさめたのをみて
飛車を自陣に引き下げ、銀を4筋の戦場へ繰り出しました。。
ここで手番の回った
斎藤八段は角道を開いてから(18手目△3四歩)
自らの飛車先8筋の歩を突き合わせます。。
38手目△6ニ玉。
上図での持ち駒
▲山崎八段: 歩
△斎藤八段: 歩2
同じ手順で8筋でも歩交換が成立すると
斎藤八段は飛車を自陣に引かずに戦場に据えたまま
一方の山崎八段は角を戦場に迫り出し(33手目▲6六角)
互いに相手をけん制しながら自陣の駒組みを進行させます。。
上図の局面で
斎藤八段は居玉を解除し、「右玉」に構えました。。
47手目▲8八玉。
上図での持ち駒
▲山崎八段: 歩
△斎藤八段: 歩2
中盤の駆け引きが続く中で
角を自陣4筋に深く構え直した山崎八段は
上図で手堅く、「玉の「入城」を完了。。
すると、次の瞬間
48手目△4五歩。
上図での持ち駒
▲山崎八段: 歩
△斎藤八段: 歩2
斎藤八段は力を溜めた4筋の歩を突き合わせ
このタイミングで、先に仕掛けを開始しました。。
山崎八段は▲同歩(49手目)と応じて、以下
△1三角~▲1五歩~△同歩~▲1四歩~△2四角~
▲2五歩に△5七角成~▲同角~△5六飛~▲6八角打~
△6九金に▲1三歩成をみて、下図62手目△6八金と進行。。
62手目△6八金。
上図での持ち駒
▲山崎八段: なし
△斎藤八段: 角、歩4
後手に角切りを催促してから受けに回った
山崎八段は手にした角を自陣に重ねて投入し
二枚角での端攻めをみせます。。
先手の構想に対し
斎藤八段は飛車の突進から一気に攻勢に転じ
華々しく、盤上にいざ開戦を告げました。。
77手目▲1三角成。
上図での持ち駒
▲山崎八段: 飛、香
△斎藤八段: 飛、香、歩5
山崎八段も後手の飛車を標的に応戦し攻め合いへ。。
互いに飛車を捌いて敵陣へ馬を作り終盤戦に突入すると。。
98手目△6九銀。
上図での持ち駒
▲山崎八段: 角、香2、歩2
△斎藤八段: 歩5
本来は薄さがもトレードマークの
「右玉」を手厚い囲いにおさめた斎藤八段は
山崎八段が手をこまねく間に敵陣へと踏み込み
勝負を決めに出ました。。
98手目△6九銀。
上図での持ち駒
▲山崎八段: 角、香2、歩2
△斎藤八段: 歩5
寄せに入った後手に対して
関西の後輩相手に簡単に土俵を割ってなるものかと
天才・山崎八段は懸命の凌ぎから怒涛の反撃に転じ
後手に傾いた形勢の針をグイグイと引き戻しますが。。
【 投了図・142手目△6六桂 】
投了図での持ち駒
▲山崎八段: 金2、銀、桂2、歩
△斎藤八段: 角、銀、歩6
激戦に終止符を打ったのは斎藤八段。
自慢の終盤力は最後まで揺らぐことなく
上図の局面で見事、先手玉を仕留め上げ
山崎八段を投了に追い込みました。。
Source: 柔らかい手~個人的将棋ブログ
第3回AbemaTVトーナメント・Bブロック中堅戦「山崎八段-斎藤八段を振り返ろう」