今回は5月1日に生配信されました
おうちでAbemaTVトーナメント2days二日目に行なわれた
「羽生善治九段-中村太地七段」のエキシビションマッチの
模様を振り返らせていただきます。。
2手目△8四歩。
上図での持ち駒
▲羽生九段: なし
△中村七段: なし
先手は注目の羽生九段。
その初手は角道を開く▲7六歩から。。
対します、関東のプリンス・中村七段は2手目に
△8四歩と飛車先を突き、対局はスタート。。
早々と居飛車を明示し
戦型の選択権を先手に委ねた後手に対して
羽生九段の意向が明かされる、次の3手目は。。
3手目▲6八銀。
上図での持ち駒
▲羽生九段: なし
△中村七段: なし
羽生九段は3手目▲6八銀とし
居飛車の看板戦法「矢倉」を明示しました。。
12手目△7三銀。
上図での持ち駒
▲羽生九段: なし
△中村七段: なし
しかし、確立された定跡手順の進行とはならず
居玉のまま早々と飛車先を決めた羽生九段に対し
中村七段も居玉のまま飛車のコビンを開き急戦を示唆する
序盤は現代調の矢倉模様に(10手目△7四歩)。。
上図で中村七段が
歩を突いた7筋に銀を繰り上げた、次の瞬間。。
13手目▲2四歩。
上図での持ち駒
▲羽生九段: なし
△中村七段: なし
羽生九段は2筋の歩を突き合わせ
囲いよりも先に飛車先から突っかけました。。
21手目▲2七銀。
上図での持ち駒
▲羽生九段: 歩
△中村七段: なし
以下、△同歩~▲同飛の進行で歩交換が成立。
飛車先の歩を切り、貴重な一歩を手にした羽生九段は
ひとまず自陣に引き下げた飛車の頭上に銀を乗せ
シンプルながらも破壊力抜群の「棒銀」に構えます。。
この手をみて
中村七段は角を戦場へと繰り出し(22手目△4四角)
先手の捌きを警戒しますが。。
27手目▲3四銀。
上図での持ち駒
▲羽生九段: 歩2
△中村七段: なし
羽生九段は構うことなく
「棒銀」をスルスルと上昇させて後手の桂頭に到達。。
大きな拠点を作り、中村七段に圧力をかけると。。
33手目▲3三銀成。
上図での持ち駒
▲羽生九段: 桂、歩3
△中村七段: なし
飛車・角の大駒を駆使して
中村七段が銀の捕獲に来た、上図の局面で
羽生九段は桂馬との交換で銀を捌きました。。
次に、中村七段が△同銀で払うと
羽生九段は玉頭を金で守り(35手目▲5八金)
局面を落ち着かせ、以降しばらくは息を合わせて
双方、自陣の整備に取り掛かります。。
55手目▲7四歩。
上図での持ち駒
▲羽生九段: 歩2
△中村七段: 銀
しかし、組み手争いも羽生九段が先行。
後手の大駒を咎めながら「矢倉囲い」を築くと
機敏に位を取った7筋へ、銀との交換で手にした
桂馬を打ち込み、流れるように仕掛けに入ります。。
79手目▲3五歩。
上図での持ち駒
▲羽生九段: 歩
△中村七段: 歩3
一方、手持ちの銀を4筋に投入し(64手目△4五銀)
中村七段は二枚銀の攻撃に局面打開を託しますが
しかし、羽生九段は手厚い指し回しに後退余儀なく
本格開戦を前に苦しい展開を強いられます。。
95手目▲3三歩成。
上図での持ち駒
▲羽生九段: 歩2
△中村七段: 歩2
手が伸びない後手に対して
存分に駒を引きつけ模様を張ってから
羽生九段は上図で敵陣3筋に歩を成り込み
颯爽と、勝負を決めに出ました。。
【 投了図・135手目▲3三金 】
投了図での持ち駒
▲羽生九段: なし
△中村七段: 銀2、歩2
終盤戦も羽生九段が圧倒。。
中村七段に粘りを与えず、上図の局面までで
見事な快勝を飾り、さすがの貫禄を示しました。。
Source: 柔らかい手~個人的将棋ブログ
さすがの貫禄、見事な快勝。。おうちでAbemaTVトーナメント「羽生九段-中村を振り返ろう」