今回は4月30日(木)に生配信されました
おうちでAbemaTVトーナメント一日目に行なわれました
「深浦康市九段-藤井聡太七段」のエキシビションマッチの
模様をご紹介させていただきます。。
2手目△8四歩。
上図での持ち駒
▲藤井七段: なし
△深浦九段: なし
先手は前髪も爽やかな藤井七段。
その初手は角道を開く▲7六歩から。。
対します、深浦九段は2手目に飛車先を突く
△8四歩と返し、対局はスタート。。
早々と居飛車を明示し
戦型の選択権を先手に委ねた後手に対して
藤井七段の意向が明かされる、次の3手目は。。
3手目▲6八銀。
上図での持ち駒
▲藤井七段: なし
△深浦九段: なし
藤井七段は3手目▲6八銀とし
居飛車の看板戦法「矢倉」での勝負を指向しました。。
22手目△4三金右。
上図での持ち駒
▲藤井七段: なし
△深浦九段: なし
現代将棋界を代表する居飛車の強豪
深浦九段ももちろん、「矢倉」に異存はなく
現代調に駒組みを進める神童に対して堂々と
定跡手順の進行で「金矢倉」を完成しました。。
33手目▲3五歩。
上図での持ち駒
▲藤井七段: なし
△深浦九段: なし
先に仕掛けのは、藤井七段。
右ではなく左の金を6七の地点に構えてから
上図で3筋の角のライン上で歩をぶつけます。。
41手目▲6八金寄。
上図での持ち駒
▲藤井七段: 歩
△深浦九段: なし
3筋での歩交換成立の流れで迫り出した
角を戦場に留めて拠点とした藤井七段に対して
深浦九段は手堅く玉の「入城」を完了。。
(40手目△2二玉)
この手に対し、藤井七段も
囲いに金を連結させ、「片矢倉」を完成しました。。
51手目▲2六銀。
上図での持ち駒
▲藤井七段: 歩
△深浦九段: なし
双方、自陣の駒が組み上がったところで
深浦九段も角を戦場に構え臨戦態勢に入ります。。
(46手目△6四角)
開戦への機運が高まる中
藤井七段は冷静に、銀を飛車先へとスイッチし
「棒銀」へとシフトしました。。
この手をみて、深浦九段は次に。。
52手目▲4六角。
上図での持ち駒
▲藤井七段: 歩
△深浦九段: 角
ズバリと角交換を敢行。。
自ら大駒の捌き、戦端を開きました。。
57手目▲五歩。
上図での持ち駒
▲藤井七段: 角、歩2
△深浦九段: 角
角交換成立後
深浦九段は7筋の歩を突き捨ててから
右の銀を戦場へと繰り出し追撃体勢に入りますが
しかし、藤井七段は返す刀で1筋から反撃を開始。。
深浦九段はここは△同歩(58手目)と応じて
以下、▲同銀~△同香~▲同香~△1三歩~▲1ニ歩~△同玉に
▲1九香~△2ニ玉~▲1ニ歩~△4七角~▲1一歩成~△同玉~
▲1三香成~△同桂~下図73手目▲同香成と一直線に進行。。
73手目▲1三香成。
上図での持ち駒
▲藤井七段: 角、桂、歩2
△深浦九段: 銀、香、歩2
藤井七段は「棒銀」の捌きから1筋を制圧。。
一気にアクセルを踏み込み、終盤戦の幕を開きます。。
89手目▲2一銀打。
上図での持ち駒
▲藤井七段: 角、桂、歩2
△深浦九段: 銀、香、歩2
終盤戦は藤井七段の独壇場。。
スラスラと流れるような攻め手は途切れることなく
馬の拠点を築いてから面白いように敵陣を振り回すと。。
101手目▲1二飛成。
上図での持ち駒
▲藤井七段: 桂、歩4
△深浦九段: 銀、歩
深浦九段の懸命の反撃を横目にみながら
藤井七段は悠々と、飛車を敵陣に成り込み
勝負を決めに出ました。。
【 投了図・111手目▲5一金 】
投了図での持ち駒
▲藤井七段: 桂、歩4
△深浦九段: 飛、金
不屈の漢・深浦九段も意地をみせ
先手玉を受けなしまで追い込みますが、しかし
手番を握った藤井七段は淀みなく後手玉を打ち取り
上図の局面で、深浦九段は無念の投了を告げました。。
「チーム康光」のレジェンド達が見守る中
メリハリのある将棋で攻守に一切隙なく快勝を飾った
藤井七段はコロナ禍が続く世界の一服の清涼剤となり
全国の将棋ファンに逞しく、健在ぶりを示しました。
Source: 柔らかい手~個人的将棋ブログ
爽やかにして逞しく。。おうちでAbemaTVトーナメント「深浦九段-藤井七段を振り返ろう」