本日の将棋界では
第81期順位戦の最高峰・A級の1回戦が3局行われています。
今回はその中から、3年連続A級優勝を目指す斎藤慎太郎八段と
菅井竜也八段の対局の模様をご紹介させていただきます。。
2手目△3四歩。
上図での持ち駒
▲斎藤八段: なし
△菅井八段: なし
本局の先手は生粋の居飛車党・斎藤八段。
その初手はもちろん、飛車先を突く▲2六歩から。。
対します、振り飛車党の若き旗頭・菅井八段は2手目に
△3四歩と角道を開き、対局はスタート。。
7手目△5二飛。
上図での持ち駒
▲斎藤八段: なし
△菅井八段: なし
続く3手目に、斎藤八段が角道を開くと
中央5筋の歩を突いた菅井八段は、次の▲2五歩をみて
角頭を受けることなく飛車に手をかけ、5筋へと振り
十八番の「ゴキゲン中飛車」を投入しました。。
15手目▲7八玉。
上図での持ち駒
▲斎藤八段: なし
△菅井八段: なし
戦型が期待通りの「対抗形」となると
両者は居玉を解除し、慎重に間合いを計りながら
玉の囲いを目指しますが。。
18手目△5六歩。
上図での持ち駒
▲斎藤八段: なし
△菅井八段: なし
菅井八段は、駒組み最中の上図の局面で
5筋の歩をつき合わせ、先手からの角交換を注文しました。
21手目△5六歩。
上図での持ち駒
▲斎藤八段: 角、歩
△菅井八段: 角
この手に対し、斎藤八段は
2分の少考の後、注文を受けて立ち角交換を敢行すると
後手が△同銀で角を払ったのをみて、5筋の歩を取り込みます。。
ここで手番の回った菅井八段が
ノータイムで飛車を走らせ歩を取り返すと。。
(22手目△5六同飛)
23手目▲3五歩。
上図での持ち駒
▲斎藤八段: 角、歩
△菅井八段: 角、歩
斎藤八段は飛車をすぐには追い払わずに
3筋の歩を突き合わせ、反撃に転じました。。
次に、この手は想定の範囲内とばかりに
菅井八段が4分の少考で△3二金(24手目)と返すと
斎藤八段は手を止め長考に入り、1時間10分が経過したところで
午前の対局は終了となり、そのままお昼休憩へと突入します。。
【 お昼のオーダー 】
両者ともに「珍豚美人」
27手目▲4六銀。
上図での持ち駒
▲斎藤八段: 角、歩2
△菅井八段: 角、歩2
午後の対局開始と同時に
斎藤八段は3筋の歩を取り込んでから(25手目▲3四歩)
次に菅井八段が△同銀と立ったのをみて、4筋の戦場へ
銀を繰り出し、攻めの形を作りに行きます。。
一目、次に▲3五歩が見えますが
菅井八段は慌てず騒がず、桂馬を跳ねて力を溜めると。。
(28手目△3三桂)
29手目▲5五歩。
上図での持ち駒
▲斎藤八段: 角、歩
△菅井八段: 角、歩2
斎藤八段は浮いたままの飛車の背中に歩を投入。。
退路を断って大駒を標的としつつ模様を動かします。。
菅井八段は22分の考慮で、△7六飛(30手目)とかわし
以下、▲7七銀~△7四飛に▲5六角~△6四飛~▲2四歩~
△同歩~▲同飛~△1二角をみて、▲6八金~△6二銀~
下図41手目▲9六歩と進行。。
41手目▲9六歩。
上図での持ち駒
▲斎藤八段: 歩2
△菅井八段: 歩4
斎藤八段は緩急織り交ぜながら
自陣をビルドアップし、手持ちの角を好所へ投入。。
大駒の活躍を楽しみに、9筋の端歩を突いて悠々と
後手に手番を渡しました。。
相手の手に乗りながら、抜け目なく
駒を組み上げた菅井八段はここで手と止め長考へ。。
36分が経過したところで、夕食休憩突入となりました。。
【 夕食のオーダー 】
斎藤八段: 冷麺
菅井八段: 珍豚美人Aセット(ご飯とみそ汁)
メリハリの攻防が続きますが
現局面の形勢はまだ、互角の範囲内でしょうか。。
夕食休憩明けからのねじり合いに期待が高まります。。
Source: 柔らかい手~個人的将棋ブログ
本日は第81期A級順位戦/1回戦「斎藤八段-菅井八段は中飛車対抗形」