本日行われました
第６１期王位戦挑戦者決定リーグ・紅組/４回戦
注目の「佐々木大地五段－本田奎五段」の一戦は
本田五段の先手で、東京・将棋会館にて。。
２手目△８四歩。
上図での持ち駒
▲本田五段： なし
△佐々木五段： なし
本田五段の初手は飛車先を突く▲２六歩から。
対します、佐々木五段も２手目に同じく飛車先を突く
△８四歩と返し、まずは互いに居飛車を明示して
対局はスタートとなりました。。
４手目△８五歩。
上図での持ち駒
▲本田五段： なし
△佐々木五段： なし
次に両者は息を合わせて飛車先を決め
戦型は両者得意の「相掛かり」に決定。。
１０手目△１四歩。
上図での持ち駒
▲本田五段： なし
△佐々木五段： なし
互いに角頭を金で守り、飛車の横腹に銀を立てる
おなじみの同形模様の進行から次に、本田五段が
玉を立て、「中住まい」に構えると（９手目▲５八玉）
佐々木五段は追随せず、１筋の端歩を突きました。。
この手に対し
本田五段が角道を開いたのをみて。。
（１１手目▲７六歩）
１２手目△８六歩。
上図での持ち駒
▲本田五段： なし
△佐々木五段： なし
佐々木五段はすぐに
自ら飛車先８筋の歩を突き合わせました。。
１６手目△３四歩。
上図での持ち駒
▲本田五段： 歩
△佐々木五段： 歩
以下、おなじみの▲同歩～△同飛の進行で
８筋で歩交換が成立すると、佐々木五段はそのまま
飛車を引かずに駒組みを進め、上図で角道を開きました。。
一方、角頭をさらしたまま駒組みを進める本田五段が
上図から次に、右の桂馬を跳躍させ（１７手目▲３七桂）
力を溜めると、佐々木五段は一息に角交換には行かず
△３三角（１８手目）とし、先手の仕掛けを待機します。。
２１手目▲４五桂。
上図での持ち駒
▲本田五段： 歩
△佐々木五段： 歩２
手番を握った本田五段は
２筋の歩を突き捨ててから（１９手目▲２四歩）
右の桂馬を４筋の戦場へと跳ね、仕掛けを開始。。
すると、次の瞬間
２１手目▲８八角成。
上図での持ち駒
▲本田五段： 歩
△佐々木五段： 角、歩２
佐々木五段はここで角交換を敢行。。
激しい反発に、盤上が一気にスパークします。。
２５手目▲７七角。
上図での持ち駒
▲本田五段： 歩
△佐々木五段： 歩２
角交換成立直後
天王山・５筋の位に角を打ち込んだ（２４手目△５五角）
佐々木五段に対して、本田五段もすぐに角を再投入し
格言通りに「角には角」の合わせで対抗します。。
佐々木五段は角ではなく飛車を捕獲し（２６手目△２八角成）
以下、▲８六角～△８五飛～▲７五角～△７四歩～▲７七桂に
△８八飛成～▲同金～△７五歩～▲５三桂不成～△４ニ玉～
▲６一桂成～△同銀をみて、下図３９手目▲７一飛と進行。。
３９手目▲７一飛。
上図での持ち駒
▲本田五段： 飛、金、歩２
△佐々木五段： 角、銀、桂、歩２
飛車交換成立後、攻勢強める本田五段に対して
佐々木五段はすかさず飛車を回転させ、銀と角を捕獲します。。
大駒が捌かれた直後、手番の回った本田五段は手にたばかりの
飛車を敵陣に打ち込み、さらに攻勢を強めますが。。
４８手目△７六桂。
上図での持ち駒
▲本田五段： 飛、金、歩３
△佐々木五段： 角、歩
先手の飛車の身動きをあっさりと奪った
佐々木五段は馬の利きも気持ちよく、小駒を活用し
敵将へと鋭く迫り、形勢の針を大きく引き寄せました。。
６１手目▲３四金。
上図での持ち駒
▲本田五段： 飛、歩５
△佐々木五段： 飛、桂
飛車を素抜かれたばかりか、その流れの中で
後手の二枚角に好所を射抜かれた本田五段は
捨て身の攻勢に転じ、最後の勝負に出ますが。。
【 投了図・７０手目△３五角 】
投了図での持ち駒
▲本田五段： 金、歩５
△佐々木五段： 飛、金、桂、歩
すでに読み切りの佐々木五段の牙城は揺るがず
先手の猛攻を凌いでから、スパッと角が急所に飛び出した
上図の局面をみて、本田五段は無念の投了を告げました。。
切れ味鋭く、見事な快勝を飾った
佐々木五段はリーグ戦貴重な３勝目（１敗）をあげました。。
□□□
今泉健司四段特別インタビュー
第２弾公開中！文字数は一気に３倍増量！
率直で熱き言葉の数々をご確認ください☆
Source: 柔らかい手～個人的将棋ブログ
切れ味抜群。。第６１期王位戦挑決Ｌ・紅組/４回戦「佐々木五段－本田五段を振り返ろう」