本日の将棋界では
第82期順位戦のうち、B級2組の4回戦が
東西の将棋会館および、名古屋対局場にて
一斉対局で行われています。。
開幕3連勝と会心のスタートを切った
振り飛車党のカリスマ・藤井猛九段は、関西将棋会館にて
同じく3連勝中の村山慈明八段と、昇格に争いの序盤の肝となる
負けられない大事な一戦に臨みます。。
本局の先手は村山八段。
その初手は飛車先を突く▲2六歩から。。
いきなり居飛車を明示した先手に対して
藤井九段は2手目に角道を開くと、次の▲7六歩をみて
飛車に手をかけ4筋へと振り、自身の代名詞でもあります
振り飛車の王道、「四間飛車」を投入しました。。
さらに
ここで手番の村山八段が居玉を解除したのをみて
藤井九段はすかさず角交換を敢行、速い攻めを目指す
「角交換四間飛車」を採用しました。。
☆
角交換が成立したところで、盤上は落ち着きを取り戻し
両者は呼吸を合わせて自陣の駒組みを進めて行きます。
振り飛車の相棒「美濃囲い」に形を決めた藤井九段は
3筋に振り直した飛車をふわりと戦場に浮かせて拠点とすると
腋から銀を勢いよく繰り出し、先手の駒組みに圧力をかけます。。
一方の村山八段は、後手の趣向にも冷静に
「銀冠」の堅陣を敷いた後、後手の銀を追い払いながら模様を広げ
位を張った6筋に手持ちの角を投入、ケレン味なく形を決めました。
☆
互いに創意工夫を凝らし、読みの入った組み手争いから
藤井九段が振り飛車の手筋である、1筋の香車を一段繰り上げ
角のラインを外したのをみて、村山八段は5筋の歩を突き合わせ
先に仕掛けを開始します。
5筋に続き4筋の歩を突き捨ててから
村山八段が自陣に手を戻し、離れ駒の銀を囲いに連結させた
55手目の局面で、夜戦に備えて夕食休憩突入となりました。
【 夕食のオーダー 】
村山八段: 五目焼きそば
藤井九段: なし
序盤巧者の両者の対戦らしく趣向の行き届いた面白い戦い。
夕食休憩明けからのねじり合いが、実に楽しみであります。。

Source: 柔らかい手~個人的将棋ブログ
本日は第82期B級2組順位戦/4回戦「藤井九段-村山八段は趣向を凝らした攻防戦」