揺るぎない未来へ。。第34期竜王戦2組/2回戦「藤井二冠-広瀬八段の終盤戦を振り返ろう」

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第34期ランキング戦2組トーナメント表

 

 

 

44手目△3五歩。

 

上図での持ち駒

 

▲藤井二冠: 角、歩

△広瀬八段: 歩2

 

昨日行われました

第34期竜王戦ランキング戦2組/2回戦

注目の「藤井聡太二冠-広瀬章人八段」は

上図の局面で夜戦に備えて夕食休憩に突入。。

 

 

 

 

28手目△8八角成。

 

上図での持ち駒

 

▲藤井二冠: 歩

△広瀬八段: 角、歩

 

 

戦型は「相掛かり」

先に飛車先の歩を切った藤井二冠が居玉のまま

「腰掛銀」に形を決めた(27手目▲5六銀)、次の瞬間

広瀬八段は角交換を敢行、積極的に模様を動かしますが。。

 

 

 

41手目▲3五歩。

 

上図での持ち駒

 

▲藤井二冠: 角、歩

△広瀬八段: 角、歩

 

藤井二冠は動じることなく

角交換成立後、まずは自陣の駒を組み上げてから

上図で3筋の歩を突き合わせ、仕掛けを開始しました。。

 

 

 

44手目△3五歩。

 

上図での持ち駒

 

▲藤井二冠: 角、歩

△広瀬八段: 歩2

 

先手の仕掛けに対して、広瀬八段は

手持ちの角を6筋に投入し形を決めてから(42手目△6四角)

3筋の歩を取り込み、先手に手番を渡した上図の局面で

藤井二冠の考慮中に夕食休憩入りとなりました。。

 

【 夕食のオーダー 】

 

藤井二冠: ポークカレー、サラダ

広瀬八段: 親子丼

 

夕食休憩までの流れ

 

 

 

 

45手目▲6五桂。

 

上図での持ち駒

 

▲藤井二冠: 角、歩2

△広瀬八段: 歩2

 

夕食休憩明けの一手で

藤井二冠は左の桂馬を戦場へと華麗に跳躍。。

桂交換後の▲3四桂をみた、先手狙いの一着ですが

この手を誘った形の広瀬八段の構想に注目が集まります。。

 

 

 

49手目▲3七桂。

 

上図での持ち駒

 

▲藤井二冠: 角、歩2

△広瀬八段: 歩2

 

広瀬八段は自ら桂馬を交換する手はないと

玉を5筋に寄せ、まずは両取りを防いでから(46手目△5二玉)

飛車を自陣最下段へと引き下げ、ジッと自陣を整備します。。

 

一方の藤井二冠もすぐには桂交換には行かずに

起点の桂馬を歩で支えてから(47手目▲6六歩)

遊び駒の右の桂馬を跳躍させました。。

 

すると、次の瞬間

 

 

50手目△8五歩。

 

上図での持ち駒

 

▲藤井二冠: 角、歩2

△広瀬八段: 歩

 

広瀬八段は飛車と角の利きが重なる

8筋の歩を突き合わせ、ここで反撃に転じました。。

 

しかし。。

 

 

 

53手目▲7三桂成。

 

上図での持ち駒

 

▲藤井二冠: 角、桂、歩3

△広瀬八段: なし

 

藤井二冠が▲8六同歩(51手目)と応じたのをみて

広瀬八段はすかさず歩を裏打ちし(52手目△8六歩)

銀の頭上を叩きますが、藤井二冠はここで切り札投入。。

桂馬を敵陣へ飛び込ませ、攻め合いを指向しました。。

 

広瀬八段は△同角(54手目)で桂馬を払い、以下

▲8六銀~△3四桂~▲2九飛~△4六角に▲4五桂~

△2四歩~▲4八金~△3六歩~▲3八歩~△3三桂~

▲同桂成~△同銀~下図67手目▲4七金と進行。。

 

 

 

67手目▲4七金。

 

上図での持ち駒

 

▲藤井二冠: 角、桂2、歩3

△広瀬八段: 桂、歩

 

桂交換成立後

藤井二冠は慎重に攻守のバランスを保ちながら

右の桂馬も交換してから、前に出た後手の角の頭上へ

金をぶつけた弾き返します。。

 

 

 

73手目▲6五歩。

 

上図での持ち駒

 

▲藤井二冠: 角、桂2、歩2

△広瀬八段: 桂、歩2

 

さらに、藤井二冠は丸い角頭を標的として

厳しく歩を突き立てると、広瀬八段がたまらず角を

自陣へ引き下げましたのをみて(74手目△7三角)。。

 

 

 

75手目▲6四桂。

 

上図での持ち駒

 

▲藤井二冠: 角、桂、歩2

△広瀬八段: 桂、歩2

 

歩の置き台へ会心の桂馬を投入。。

藤井二冠が気持ちよく、終盤戦の幕を開きました。。

 

 

 

91手目▲3五角。

 

上図での持ち駒

 

▲藤井二冠: 歩3

△広瀬八段: 歩

 

広瀬八段も小駒を利かせて反撃しますが

二枚の桂馬に金、さらには上図で角の援軍を送った

藤井二冠は分厚い攻撃態勢を築き後手陣に圧力をかけます。。

 

苦しくなった広瀬八段は覚悟を決めて

来るなら来い!と、6筋の桂馬を食いちぎり

神童に下駄を預けると(92手目△6四銀)。。

 

「藤井二冠-広瀬八段」の棋譜はこちら

 

 

【 投了図・103手目▲5三桂成 】

 

 

投了図での持ち駒

 

▲藤井二冠: 歩3

△広瀬八段: 金、桂、歩3

 

藤井二冠はそのまま問答無用で後手玉を仕留め上げ

広瀬八段は上図の局面をみて、無念の投了を告げました。。

 

強豪相手に見事な完勝を飾った

藤井二冠は昨年待末からの連勝を「11」に伸ばし

颯爽と、ランキング戦/準決勝進出を決めました。。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Source: 柔らかい手~個人的将棋ブログ
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