今週は順位戦ウィークの将棋界。。
本日は「鬼の棲みか」B級1組の5回戦・一斉対局とともに
最高峰・A級の3回戦「渡辺明九段-豊島将之九段」が
西の聖地・関西将棋会館にて行われています。。
渡辺九段の今期ここまでの成績は
20戦10勝10敗(.500)。順位戦は1勝1敗。
豊島九段の今期ここまでの成績は
14戦11勝3敗(.786)。順位戦は開幕2連勝中。
ともに今期のA級優勝を狙う本命同士の対戦成績は
ここまで39戦して、渡辺九段が22勝17敗とリードしますが
このところは豊島九段が2連勝と巻き返します。。
本局の先手は豊島九段。
まずは定跡手順の進行で戦型は「横歩取り」に決定。
「相中住まい」を玉形に、渡辺九段は慎重な駒組みを進めますが
豊島九段は戦場に構えた飛車を左右に動かし、仕掛け処を探ります。
先に仕掛けたのも、豊島九段でした。
飛車を合わせた6筋の戦場に跳ねた桂馬を敵陣へ飛び込ませ
桂交換を成立させると、返す刀で右の桂馬を戦場に跳躍。。
飛び道具を先兵に攻勢を強めます。。
後手陣を乱した豊島九段は、そのまま一本道で
角を敵陣へ成り込むべく、飛車のただ捨てを強気に敢行。。
盤上はいきなり、風雲急を告げる展開となりました。
果たして、この飛車を取るべきか、否か。。
いかにも先の先まで研究された用意の作戦有りを思わせる
先手の一着を前にして、渡辺九段がジックリと読みを入れた
51手目の局面で、夜戦に備えて夕食休憩突入となりました。
【 夕食のオーダー 】
豊島九段: 親なん定食(そば)
渡辺九段: なし
現局面では、攻めてる分だけ先手が良さ気ですが
形勢の針はまだ互角の範囲内に収まり、本格開戦を前に
まだまだ予断を許さない展開が続きます。。
優勝争いに直接絡むA級序盤の好カードは
夕食休憩明けからの終盤戦へ、期待と注目が高まります。

Source: 柔らかい手~個人的将棋ブログ
本日は第82期A級順位戦/3回戦「豊島九段は用意の強襲、渡辺九段の見立てやいかに」