【 投了図・158手目△8七歩 】
投了図での持ち駒
▲渡辺名人: 角、桂2、歩4
△永瀬王座: 飛、金、銀、歩4
昨日、行われました
注目の第93期棋聖戦挑戦者決定戦
「渡辺明名人-永瀬拓矢王座」の一戦は
上図158手までで、後手・永瀬王座が勝利。
終局時刻は午後7時24分。
玉を敵陣まで脱出させ、安全を確保してから
永瀬王座が満を持して「穴熊」に襲い掛かった局面で
渡辺名人は為す術なく、無念の投了を告げました。。
この瞬間
前期の雪辱を果たした永瀬王座が挑戦権を獲得。
盟友でもある藤井聡太棋聖との番勝負へ挑みます。。
【 終局直後 】
永瀬王座
――本局を振り返っていかがでしたか。
矢倉対雁木の力戦のような将棋でしたが
穴熊に組み替えられて、かなり神経を使う展開になって
自信はありませんでした。
――△1五歩(36手目)と突いたあたりはいかがでしたか。
36手目△1五歩。
上図での持ち駒
▲渡辺名人: 歩
△永瀬王座: なし
少し進めると手が詰まりそうだったので
主張を作らないといけないと感じました。
――どのあたりでいけると思いましたか。
△1七玉(144手目)と入玉はできましたが
よくわかっていなかったです。
144手目△1七玉。
上図での持ち駒
▲渡辺名人: 金、桂2、歩3
△永瀬王座: 金、香、歩5
――攻め駒を攻めて
完封した感じの将棋に見えましたが、いかがでしたか。
攻め駒を攻める展開になりましたが
穴熊が残っていて、一つでも網が破れるといけないので
神経を使う展開が続いていたと思います。
――棋聖戦では2回目の挑戦です。お気持ちはいかがですか。
挑戦することができてよかったです。
去年と同じカードの挑戦者決定戦で、去年もチャンスは
あったと思ったので、最後まで気を抜けないと思いました。
――藤井棋聖とは初めてのタイトル戦です
お気持ちと抱負をお願いします。
大舞台で藤井棋聖と対局できることが実現できたのは
よかったと思います。五番勝負が始まるまでに内容をよくして
いい勝負ができるようにしなければならないと思っています。
渡辺名人
――本局、研究を重ねてこられたと思いましたが
序盤、中盤はいかがでしたか。
組み上がりは失敗したかなと思ったんですけど
そのあと無理に打開していったのがよくなくて、攻めが
細い展開になってしまいました。
79手目▲4六歩。
上図での持ち駒
▲渡辺名人: 歩
△永瀬王座: なし
――穴熊に組む展開は誤算があったんでしょうか。
千日手を打開するなら
それくらいかなと思ったんですけど、結果的には
無理だったかもしれないですね。
――挑戦者決定戦に敗れて藤井棋聖への
挑戦はなくなりましたが、そのあたりのお気持ちは。
挑決に来たからには
勝ちたいというのがあったので、そこはすごく残念です。
Source: 柔らかい手~個人的将棋ブログ
第93期棋聖戦挑戦者決定戦「永瀬王座が挑戦者に名乗り」