今回も昨日に続きまして
土曜日(23日)に放送されたAbemaTV将棋トーナメントの先鋒戦
注目の「谷川浩司九段-都成竜馬六段」の師弟対決三番勝負から
第2局目の模様をご紹介させていただきます。。
2手目△3四歩。
上図での持ち駒
▲谷川九段: なし
△都成六段: なし
本局の先手は谷川九段。
勝勢から大逆転を許した第1局を受けて
絶対に負けられない本局の初手は
角道を開く▲7六歩から。。
対します、都成六段も
2手目に同じく角道を開き、対局はスタート。。
4手目△4四歩。
上図での持ち駒
▲谷川九段: なし
△都成六段: なし
続く3手目に
谷川九段が飛車先を突き、居飛車を明示すると
都成六段は角道を止め、振り飛車投入を示唆します。。
8手目△4二歩。
上図での持ち駒
▲谷川九段: なし
△都成六段: なし
普段通り、自然な駒組みを進める師匠に対し
都成六段は上図で飛車に手をかけ、4筋へと振り
振り飛車の王道「四間飛車」に構えました。。
25手目▲9八香。
上図での持ち駒
▲谷川九段: なし
△都成六段: なし
戦型が「対抗形」になると
両者は息を合わせて、玉の囲いを目指します。。
谷川九段は上図で9筋の香車を一段繰り上げ
振り飛車の天敵「穴熊」を明示しました。。
35手目▲6五歩。
上図での持ち駒
▲谷川九段: なし
△都成六段: なし
そのままよどみなく「穴熊」を完成させた
谷川九段は飛車先を決め(33手目▲2五歩)
弟子に△3三角(34手目)の受けを強要してから
スッと6筋の歩を突き、角道を通します。。
どこまで自然で無駄のない
師匠の指し回しを前にして、都成六段は次に。。
36手目△7七角成。
上図での持ち駒
▲谷川九段: なし
△都成六段: 角
あたかも吸い込まれるように
角交換を敢行し、いざ開戦を告げました。。
39手目▲2四歩。
上図での持ち駒
▲谷川九段: 角
△都成六段: なし
飛び込んできた角を谷川九段が桂馬で払うと
都成六段はすかさず、手にした角を3三の地点へ再投入し
敵将をラインに捉えますが、しかし、谷川九段は動じることなく
自らの飛車先2筋の歩を突き合わせ、反撃に転じました。。
都成六段は△同歩(40手目)と応じて、以下
▲6六角~△4六歩~▲3三角成~△同桂~▲4六歩に
△4九角~▲6六金~△8三銀~▲5五歩~△4三銀~
▲6四歩~△同歩をみて、下図53手目▲1八角と進行。。
53手目▲1八角。
上図での持ち駒
▲谷川九段: 歩
△都成六段: 歩2
二度目の角交換成立後
都成六段は早々と敵陣に角を打ち込み
形を決めます。。
一方の谷川九段は優雅に歩を突き捨て
戦場のラインを整えてから、遠見の角を投入。。
格調高くも残酷に、後手玉を射抜くと。。
71手目▲6四歩。
上図での持ち駒
▲谷川九段: 角、歩2
△都成六段: 歩
上品な受けと迫力ある駒の前進で、瞬く間に
盤上を掌握し、形勢の針を大きく引き寄せました。。
76手目▲6四歩。
上図での持ち駒
▲谷川九段: 角、歩3
△都成六段: なし
第1局に続き、苦しい展開で終盤戦を迎えた
都成六段は先手玉が眠る9筋の端から攻め込み
何とかアヤを求めますが。。
【 投了図・93手目▲7四歩 】
投了図での持ち駒
▲谷川九段: 角、金、桂、香、歩5
△都成六段: 銀、歩
谷川九段はつけ入る隙を一切与えず。。
攻守に手の施しようのない都成六段は粘るに粘れず
上図の局面をみて、無念の投了を告げました。
谷川九段が見事な完封勝利で
第1局の借りをきっちりと返し、貫禄を示しました。
Source: 柔らかい手~個人的将棋ブログ
貫禄の圧勝。。第3回AbemaTVトーナメント「谷川九段-都成六段の第2局目を振り返ろう」