羽生善治九段の優勝で大いに盛り上がる
第33期竜王戦のランキング戦1組では本日も
注目の3位決定戦「久保利明九段-稲葉陽八段」が
西の聖地・関西将棋会館にて行なわれています。。
2手目△8四歩。
上図での持ち駒
▲久保九段: なし
△稲葉八段: なし
振り駒の結果、本局の先手は久保九段に決定。
その初手は角道を開く、振り飛車模様の▲7六歩から。。
対します、稲葉八段は2手目△8四歩と飛車先を突き
こちらは居飛車を明示して、対局はスタート。。
7手目▲8八飛。
上図での持ち駒
▲久保九段: なし
△稲葉八段: なし
続く3手目に、中央5筋の歩を突いた久保九段は
稲葉八段が居玉を解除したのをみて(6手目△4二玉)
飛車を8筋へと振り「向かい飛車」に構えました。。
21手目▲3八銀。
上図での持ち駒
▲久保九段: なし
△稲葉八段: なし
戦型が期待通りの「対抗形」になると
久保九段は1筋の端歩を受けてから(9手目▲1六歩)
よどみなく、振り飛車の相棒「美濃囲い」を完成します。。
一方、稲葉八段は先手の囲いをみて
まずは角道を開くと(22手目△3四歩)。。
26手目△6四銀。
上図での持ち駒
▲久保九段: なし
△稲葉八段: なし
次に飛車先を決めてから(24手目△8五飛)
攻撃の銀を6筋の戦場へと繰り出しました。。
31手目▲4七金。
上図での持ち駒
▲久保九段: なし
△稲葉八段: なし
さらに、囲いに金を連結させてから
右の桂馬を跳躍し力を溜めた後手に対し(30手目△7三桂)
久保九段は上図で格調高く「高美濃囲い」にシフトすると。。
41手目▲3七桂。
上図での持ち駒
▲久保九段: なし
△稲葉八段: なし
より堅く、「銀冠」へと囲いを進化させていきます。。
さらに、稲葉八段が9筋の端歩を突き越したのをみて。。
(42手目△9五歩)
43手目▲5八飛。
上図での持ち駒
▲久保九段: なし
△稲葉八段: なし
久保九段は飛車を5筋へ振り直し
攻守ともども万全に駒が組み上げました。。
しかし、この手をみて
稲葉八段が飛車を一段繰り上げ(44手目△8三歩)
間合いを図りつつ先手に手番を渡すと、久保九段は
再び飛車に手をかけ6筋へ移動(45手目▲6八飛)。。
5筋の緊張が緩和されたところで
稲葉八段が角道を止めた(46手目△4四歩)
次の瞬間。。
47手目▲4五歩。
上図での持ち駒
▲久保九段: なし
△稲葉八段: なし
久保九段は狙いの4筋の歩を突き合わせ
このタイミングで仕掛けを開始しました。。
稲葉八段は同歩とは応じずに
玉の「入城」を完了し受けに回って(48手目△2二玉)
以下、▲4四歩~△同角~下図51手目▲4六金と進行。。
51手目▲4六金。
上図での持ち駒
▲久保九段: 歩
△稲葉八段: 歩
4筋で歩交換を成立させた
久保九段は力強く金を立て追撃を狙います。。
この手に対し
稲葉八段が左の桂馬を跳ねて(50手目△3三桂)
4筋に引っ張り出された角の頭をケアすると。。
53手目▲4八飛。
上図での持ち駒
▲久保九段: 歩
△稲葉八段: 歩
争点の4筋に飛車を合わせて
スムーズに攻撃態勢を整えた、上図の局面で
夜戦に備えて夕食休憩に突入します。。
攻勢強める先手に対して、果たして
稲葉八段がどこでどのように切り返すのか。。
夕食休憩明けからの終盤戦から目が離せません。。
Source: 柔らかい手~個人的将棋ブログ
本日は竜王戦1組3位決定戦「久保九段-稲葉八段は対抗形から、振り飛車攻勢」