本日、ABEMAにて生配信されます
注目のチーム康光対抗戦を記念したしまして
今回は「谷川浩司九段-佐藤康光九段」の
直近の対局をご紹介させていただきます。。
2手目△8四歩。
上図での持ち駒
▲谷川九段: なし
△佐藤九段: なし
両雄の公式戦最後の顔合わせは2年前。
2018年の4月6日に関西将棋会館にて行なわれました
第66期王座戦・二次予選/決勝の模様を振り返ります。。
本局の先手は谷川九段。
その初手は角道を開く▲7六歩から。
対します、佐藤九段は2手目に飛車先を突く
△8四歩と返して対局はスタート。。
早々と居飛車を明示し
戦型の選択権を先手に委ねた後手に対して
谷川九段の意向が明かされる、次の3手目は。。
3手目▲2六歩。
上図での持ち駒
▲谷川九段: なし
△佐藤九段: なし
谷川九段は3手目▲2六歩として
「角換わり」での勝負を指向しました。。
8手目△8八角成。
上図での持ち駒
▲谷川九段: なし
△佐藤九段: 角
そのまま定跡手順の進行から
迎えた上図の局面で、佐藤九段は飛車先を決めずに
自ら角交換を敢行。「一手損角換わり」となりました。。
30手目△5四銀。
上図での持ち駒
▲谷川九段: 角
△佐藤九段: 角
角交換成立後
佐藤九段はオーソドックスな駒組みから
銀を中央5筋の戦場へと繰り出し、先手に先がけ
「腰掛銀」に形を決めました。。
33手目▲5六銀。
上図での持ち駒
▲谷川九段: 角
△佐藤九段: 角
一方の谷川九段は、自陣を最新形である
「▲6八玉+4八金+2九飛」型に組み上げてから
同じく銀を5筋に繰り出し、戦型はおなじみの
「角換わり相腰掛銀」となりました。。
40手目△8五桂。
上図での持ち駒
▲谷川九段: 角
△佐藤九段: 角
先に仕掛けたのは、谷川九段。
囲いに目処をつけてから4筋の歩を突き合わせますが
佐藤九段はその手を手抜いて飛車先へ桂馬を跳躍。。
すぐの反発に盤上の緊張が高まります。。
43手目△4五同桂。
上図での持ち駒
▲谷川九段: 角
△佐藤九段: 角
谷川九段が▲8六銀(41手目)と受けたのをみて
佐藤九段が4筋の歩を取り込むと(42手目△4五歩)
谷川九段はすかさず、歩交換を成立させつつ桂馬を跳躍。。
こちらも臨戦態勢に入ります。。
この手に対し、佐藤九段が
浮いた6筋の歩を標的に角を投入すると(44手目△4四歩)
谷川九段は軽く桂馬を捌きました(45手目▲3三桂成)。。
50手目▲4三銀。
上図での持ち駒
▲谷川九段: 銀
△佐藤九段: 桂、歩
銀・桂交換成立後
自陣に角を投入した先手に対し(47手目▲8八角)
佐藤九段は飛車を4筋に合わせると、上図の局面で
その先に「腰掛銀」を引いて乗せました。。
すると、次の瞬間
51手目▲8五銀。
上図での持ち駒
▲谷川九段: 銀、桂
△佐藤九段: 桂、歩
谷川九段は今度は銀で桂馬を捕獲。
このタイミングで、いざ開戦を告げました。。
佐藤九段はもちろん△同歩(52手目)と応じて、以下
▲5五桂~△同角~▲同銀~△8四桂~▲6七銀に
△8六歩~▲6五歩~△7五歩~▲2四歩~△同歩~
▲6四歩~△6ニ金をみて下図65手目▲2ニ歩と進行。。
65手目▲2ニ歩。
上図での持ち駒
▲谷川九段: 角
△佐藤九段: 銀、桂、歩2
ダイナミックに駒を捌いてから
両者は戦場で歩を突き合せ主導権を争いますが
谷川九段が押し込む形で終盤戦へと突入します。。
106手目△4五銀。
上図での持ち駒
▲谷川九段: 飛、角、銀2、歩4
△佐藤九段: 飛、金、桂、歩3
しかし、佐藤九段は火の出るような反撃に転じ
敵将を丸裸にしてから、上図で銀を直接ぶつけて
己を鼓舞し、勝利への執念を燃やします。。
ここで素直に▲同玉と応じると
△4四金で角を抜かれて王手が続く手を警戒してか
谷川九段は▲6七玉(107手目)とかわしてから、次に
後手が桂馬を払ったのをみて(108手目△5四銀)。。
109手目▲5一銀。
上図での持ち駒
▲谷川九段: 飛、角、銀、歩4
△佐藤九段: 飛、金、桂2、歩3
谷川九段は怯まず銀を割り打ち
自信も有り気に形を決めて、決着に行きます。。
【 投了図・135手目▲3三金 】
投了図での持ち駒
▲谷川九段: 飛、桂、歩4
△佐藤九段: 角、銀2、桂、歩2
最後は佐藤九段の猛攻を振り切り
ズバリと後手玉を打ち取った谷川九段が
上図で格好良く勝利を飾りました。。
Source: 柔らかい手~個人的将棋ブログ
「チーム康光」決戦。。第66期王座戦・二次予選/決勝「谷川九段-佐藤九段を振り返ろう」