本日は4月17日金曜日。
名古屋では小・中学校が出校日でしたが
少人数のグループに分かれて時間差で登校し
あっという間に帰宅となったみたいです。。
コロナウイルス収束の長期戦は覚悟の上ですが
子どもたちの学校生活、教育環境が出来るだけ早く
整い機能することを願わずにはいられません。。
さて、今回は
昨日行なわれましたマイナビ女子OP/第2局で
見事勝利を飾った、魅惑の大器・西山朋佳女流三冠の
直近の対局の模様をご紹介させていただきます。。
舞台は第51期新人王戦
先週の金曜日(10日)に東京・将棋会館にて
長谷部浩平四段との2回戦に臨みました。。
2手目△8四歩。
上図での持ち駒
▲西山女流三冠: なし
△長谷部四段: なし
本局の先手は西山女流三冠。
その初手でいきなり飛車に手をかけ7筋へと振り
得意の「三間飛車」に構えました。。
対します、長谷部四段は2手目に
△8四歩と飛車先を突き、こちらは居飛車を明示。。
互いのポリシーを盤上に反映し、対局はスタート。。
17手目▲2八玉。
上図での持ち駒
▲西山女流三冠: なし
△長谷部四段: なし
飛車先を決めてから角道を開けた後手の対して
西山女流三段が角道を止めると、両者は息を合わせて
居玉を解除し、玉の囲いを目指します。。
上図で西山女流三冠はよどみなく
振り飛車の相棒「美濃囲い」を完成しました。。
26手目△4四銀。
上図での持ち駒
▲西山女流三冠: なし
△長谷部四段: なし
一方の長谷部四段は1筋の香車を繰り上げ
振り飛車の天敵である「穴熊」を明示しますが
先手が銀を5筋の戦場に繰り出したのに呼応して
攻撃の銀を4筋の戦場に構えました。。
30手目△5五歩。
上図での持ち駒
▲西山女流三冠: なし
△長谷部四段: なし
先に突っかけたのは、長谷部四段。。
先手が角を引き、飛車先を通した(29手目▲5九角)
次の瞬間、5筋の歩を突き出し銀の頭を叩きます。。
33手目▲7四歩。
上図での持ち駒
▲西山女流三冠: なし
△長谷部四段: なし
しかし、西山女流三段は動じることなく
銀を自陣へ引き下げてから(31手目▲6七銀)
狙い通りの飛車先7筋の歩を突き合わせました。。
45手目▲6六銀。
上図での持ち駒
▲西山女流三冠: 歩
△長谷部四段: なし
7筋での歩交換成立後
浮かせて構えた飛車を中心に角と銀を連結させ
西山女流三冠は迫力ある攻撃態勢を築きます。。
その間に囲いを整備した長谷部四段が、上図から次に
「穴熊」に金を連結させたのをみて(46手目△3一金寄)。。
47手目▲5五銀。
上図での持ち駒
▲西山女流三冠: 歩2
△長谷部四段: なし
角のライン上に乗せた銀で
西山女流三冠は天王山・5筋の位で歩を取り込み
ここで仕掛けを開始しました。。
長谷部四段はすかさず△8六歩(48手目)と反発して
以下、▲同歩に△5五銀~▲同角~△8六角~▲7四歩~
△9五角~▲8六歩~△4四銀~▲7七角~△7四歩をみて
▲6四歩~△同歩~▲9六歩~下図62手目△7三角と進行。。
62手目△7三角。
上図での持ち駒
▲西山女流三冠: 銀、歩
△長谷部四段: 歩3
銀交換は成立するも、すぐの開戦には至らず
互いに角を自陣に引き戻し、再び間合いを計ります。。
上図で後手が7筋に角を引いたのをみて
西山女流三冠は飛車を突進させ力を溜めました。。
(63手目▲7四飛)
89手目▲3七歩。
上図での持ち駒
▲西山女流三冠: 角、歩2
△長谷部四段: 銀、歩5
互いに8筋で小技を利かせてから
いざ開戦を迎えると、長谷部四段が飛車を振り回し
敵陣突破を狙いますが、西山女流三冠は冷静沈着
落ち着いて暴れる後手の飛車先をおさめると。。
109手目▲3四香。
上図での持ち駒
▲西山女流三冠: 飛、角、歩
△長谷部四段: 金、銀、歩5
大駒・小駒を後手陣に殺到させ
西山女流三冠は自慢の豪腕をお淑やかに腕捲り。。
可憐にして力強く、「穴熊」粉砕へと向います。。
【 投了図・125手目▲3一同飛成 】
投了図での持ち駒
▲西山女流三冠: 角、金、銀、歩2
△長谷部四段: 飛、金2、歩4
西山女流三冠の圧倒的の寄せの前に
長谷部四段は成す術なく、上図の局面をみて
無念の投了を告げました。。
見事な完勝を飾った西山女流三冠は堂々の3回戦進出。
次戦でベスト8進出をかけ、青嶋未来五段と対戦します。。
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Source: 柔らかい手~個人的将棋ブログ
可憐に、豪腕炸裂。。第51期新人王戦/2回戦「西山女流三冠、圧巻の完勝」