永世名人対決は熱く、激しく。。第68回NHK杯/3回戦「谷川九段-森内九段を振り返ろう」

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第68回NHK杯将棋トーナメント

決勝トーナメント表

 

 

 

今回は、昨日放送されました

日曜午前のお楽しみ第68回NHK杯の3回戦

注目の「谷川浩司九段-森内俊之九段」の模様を

振り返らせていただきます。。

 

 

 

2手目△8四歩。

 

上図での持ち駒

 

▲森内九段: なし

△谷川九段: なし

 

本局の先手は森内九段。

その初手は角道を開く▲7六歩から。。

対します、谷川九段は2手目に飛車先を突く

△8四歩と返し、対局はスタート。。

 

早々と居飛車を明示し

戦型の選択権を先手に委ねた後手に対して

森内九段の意向が明らかとなる、次の3手目は。。

 

 

 

3手目▲6八銀。

 

上図での持ち駒

 

▲森内九段: なし

△谷川九段: なし

 

森内九段は3手目▲6八銀とし

将棋の看板戦法である「矢倉」を指向しました。。

 

 

 

8手目△7四歩。

 

上図での持ち駒

 

▲森内九段: なし

△谷川九段: なし

 

谷川九段ももちろん、「矢倉」を得意としますが

本局は定跡手順の進行とはならず、上図の局面で

早々と飛車のコビンを開き、急戦投入を示唆します。。

 

さらに。。

 

 

 

12手目△7三桂。

 

上図での持ち駒

 

▲森内九段: なし

△谷川九段: なし

 

谷川九段は居玉のままで

標的になりやすい桂馬を挑発的に跳躍させ

先手の駒を呼び込みます。。

 

 

 

23手目▲6九玉。

 

上図での持ち駒

 

▲森内九段: なし

△谷川九段: なし

 

森内九段はラインを変えた角を4筋の戦場に迫り出し

後手の桂馬の跳躍と6筋の歩の突き出しをけん制しながら

攻めを急がず居玉を解除し、玉を6筋へと寄せました。。

 

しかし、この手に対し

谷川九段が先手の角頭を標的に銀を繰り出すと。。

(24手目△4四銀)

 

 

 

25手目▲2四歩。

 

上図での持ち駒

 

▲森内九段: なし

△谷川九段: なし

 

森内九段は機敏に2筋の歩を突き合わせ

飛車先から仕掛けを開始しました。。

 

 

 

34手目△3三桂。

 

上図での持ち駒

 

▲森内九段: 歩

△谷川九段: なし

 

直後に2筋で歩交換が成立すると

丁寧に歩を打って収めた谷川九段に対して

森内九段は飛車を5筋に浮かせて構えました。。

 

すると、谷川九段は角のラインを変えてから

桂馬を跳ねて、先手の飛車に移動を勧告します。。

 

この手をみて

森内九段が飛車を2七の地点に引き下げると。。

 

 

 

36手目△4五銀。

 

上図での持ち駒

 

▲森内九段: 歩

△谷川九段: なし

 

谷川九段は狙いの角頭目がけて

ここで銀を突き出し、反撃に転じました。。

 

 

 

40手目△2五銀。

 

上図での持ち駒

 

▲森内九段: 歩

△谷川九段: 歩

 

角を追い払った(37手目▲6八角)

谷川九段は返す刀で銀を転がし、飛車に絡みつきます。。

 

森内九段がここも素直に

飛車を元居た地点に引き戻したのをみて。。

(41手目▲2八飛)

 

 

 

42手目△5三角。

 

上図での持ち駒

 

▲森内九段: 歩

△谷川九段: 歩

 

角を5筋の好所に浮上させ

見晴らし良く、攻撃の拠点を作りました。。

 

 

 

57手目▲8八玉。

 

上図での持ち駒

 

▲森内九段: 歩2

△羽生竜王: 歩

 

拠点を作った谷川九段が自陣の駒組みに入ると

森内九段も挨拶代わりに、5筋の歩を切ってから

自陣の駒組みを進め、上図で玉の入城を完了。。

格調高く「矢倉囲い」が完成しました。

 

 

 

60手目△4四角。

 

上図での持ち駒

 

▲森内九段: 歩2

△羽生竜王: 歩

 

駒組みの飽和点が近づく中

谷川九段は玉の入城を目指す前に

スッと角を4筋に上げ、戦場をのぞかせると

次に森内九段の▲5六金(61手目)をみて。。

 

 

 

62手目△8六歩。

 

上図での持ち駒

 

▲森内九段: 歩2

△谷川九段: 歩

 

飛車先8筋の歩を突き合わせ

満を持しての仕掛けを開始しました。。

 

森内九段は▲同歩(63手目)と応じて、以下

△8五歩~▲5五歩~△8六歩~▲同銀~△6五歩~

▲同歩~△5ニ飛~▲8四歩~△5五歩~▲6六金に

△8ニ歩をみて、下図75手目▲7七角と進行。。

 

 

 

75手目▲7七角。

 

上図での持ち駒

 

▲森内九段: 歩3

△谷川九段: 歩

 

森内九段も真っ向から応戦。。

後手の角と同じラインに角を配置し対抗します。。

 

 

 

81手目▲6三歩成。

 

上図での持ち駒

 

▲森内九段: 桂、歩3

△谷川九段: 金、歩

 

しかし、谷川九段も一歩も引かずに

桂馬を焦点へと放り込み(78手目△6五桂)

激しい炎とともに6筋から、いざ開戦となりました。。

 

 

 

91手目▲3四歩。

 

上図での持ち駒

 

▲森内九段: 桂、歩

△谷川九段: 金、歩3

 

すると、一気に森内九段の手が伸び

連打、連打で後手陣へと激しく迫り、形勢を支配。。

さすがの谷川九段も防戦一方に追いやられます。。

 

 

「谷川九段-森内九段」の棋譜はこちら

 

 

【 投了図・111手目▲3三金 】

 

 

投了図での持ち駒

 

▲森内九段: 角

△谷川九段: 金、銀、桂2、歩4

 

最後まで厳しく詰め寄る森内九段の前に

谷川九段は上図の局面で、無念の投了を告げました。。

 

「永世名人」対決を快勝で制した

森内九段がベスト8進出一番乗りを決めました。。

 

 

 

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竜王戦/第4局終局直後に感想

 

不穏な余韻。。いよいよ師走へ

 

 

竜王戦/第4局・一日目の所感

 

羽生竜王の切り返しや、いかに

 

 

羽生竜王今期成績一覧

 

 

 

 

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まずは一局

 

谷川浩司九段は「光速流」

では、実兄・俊昭氏のキャッチフレーズは。。

 

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Source: 柔らかい手~個人的将棋ブログ
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